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2007.11.14 (Wed)

Faculty Presentation

教員が執筆中の論文について学生に話す、という企画のシリーズをやっている。 2005年クラス・アクション公正法(Class Action Fairness Act of 2005; CAFA)に関するB教授のセッションがあったので、出た。
本当はwait listだったのだが、直前になってキャンセルが出たということで、出た。

中身についてはまだちゃんとよく分かっていないので(と言うかCAFAは大事な立法だと思う(B教授もそう言っていた)ので勉強に行ったのだがやっぱりまだよく分かっていない)、月末にこのテーマのシンポがあるのでその時に考えることにする。(B教授もCAFAには批判的だが否定的ではない模様。)
minimam diversityは妙な考え方だな、と思っていたのだが、B教授によると前例はあるとのこと。
現在は連邦裁判所のほうが州裁判所よりも保守的と言うか、ビジネス利益に有利と思われているので共和党主導の議会はCAFAのような立法を通すわけだが、中長期的にはその状況は維持されるだろうか、という疑問はある。政治部門の状況は既に変化しているし。entrepreneurialな原告側弁護士も対抗戦術を編み出して、十数年経つとまた全然違う状況が生まれているかもしれない。

今日コメントしておくのは、このような企画が設けられていること自体について。
教員が最新の研究上の関心を学生に提示するというのがniceなやり方だろう。特にアメリカのロースクールではフォーマルな「研究者養成」というのはあまり行われていないから、このような企画は学生に対して研究職に対する関心を喚起することになるだろう。必ずしも研究職に進まない学生でも、アカデミクスがどのような関心を持っているかを知ることはいいことだし、そのこと自体が研究と実務の垣根の低いアメリカ法(法学分野に限らないが)の状況を示す。日本だと、伝統型大学院は研究者見習いだから、普段からアカデミックな意見を交換しているが、学部(最近は法科大学院もそうかも知れない)だと与えられた課題を受身に処理するばかりになってしまいがちだから、そういった学生相手に「学問の現場」を示す機会を設けるのもいいじゃないか…

そこまで考えて、ハタと思った。
日本の学生は、学問の先端的状況に触れる機会は設けられていないのだろうか?大学という高等教育機関は、教員が研究していることを講ずる、という前提で設計されているのではないのか。少なくとも自分は、自分が今何を考えているか(「悩み」も含めて)は授業でも喋る。
この「研究者が研究していることを講ずる」というモデルは何「ではない」かを問えば、「予め定義された知識(技能でも可)のセットを伝達する」というモデルではない、ということになる。初等中等教育は後者のモデル。
で、最近流行の(大学における)「分かりやすい授業」とか「シラバス」というのは後者のモデルを前提としているように思える。これは前提とされている前者のモデルと整合的なのだろうか…

だんだんぐちゃぐちゃになってきたので強制的に思考を打ち切ることにする。そもそも自分に大学教育を語る資格があるかも怪しいし。法科大学院に巻き込まれて「知識や技能を如何に組織化して伝達するか」に、日米比較を含めて関心を向けざるを得なかったのは確かだが。

このことをアメリカ法(教育)のコンテクストに引き戻すと、ケース・メソッドのラングデル的理解とポスト・リアリズム的理解とかいう話にも行くのだけれども、それはまたいずれ。


今日のセッションに話を戻す。ランチが出て、それをつまみながらのセッションだった。この間のACSのセッションでもそうだったし、大学側主催であれ、学生側主催であれ、お昼の時間帯の会合は"lunch will be served"となっていることが多い。とは言ってもそんな大層なものではなく、ピザを1切れにソーダをプラコップに1杯とか、そんなものだ。
こうやって人を集めることはいいことか悪いことか。暫定的には、いいことだとjudgeしている。本当に関心を持っている人は放っておいても話を聞きに来る。一番聞かせるべきは何となく気にはなるけどそれほどenthusiasiticというわけでもない、という層。そういう層にアプローチするには悪くない手。

…と書くと今度はアメリカの選挙運動と日本公選法の供応禁止規定を連想する。
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テーマ : アメリカ合衆国 - ジャンル : 政治・経済

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