2017年05月 / 04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2007.12.15 (Sat)

NJ死刑廃止

ニュージャージーの死刑廃止について書こうと思ったのだが、コスト論への言及も含めて日本のマスコミでも既に報道され、ブログもあちこちで書かれているようなのでやめることにする。

lethal injectionが連邦最高裁へ上がっているし、2008年は死刑が大きな争点になるかも知れない。


メインでない点について、その1。
かめ?:コストの問題 - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/gegenga/archives/51224931.html
こちらのブログ・エントリでは、被害者の遺族の見解の取り上げ方について毎日新聞と産経新聞の違いを問題として指摘していますが;
こちらで報道を読むと、ちゃんとした所の記事は皆な、両方の意見を載せているんですよね。
別にこの論点に限ったことではなく、社会問題一般について。

正確な背景はジャーナリズム論とかを知らないので分からないし、政治における二大政党制なども影響しているのだろうけれども、ともかく「世情の意見が分かれる論点については双方の意見を載せるべし」というジャーナリズム倫理・行動規範(ethics; code of conduct)が確立しているように思える。

偏っていることを前提にしているアメリカのジャーナリズムでそうなのだが、日本のマスコミは「中立公正」を謳いつつ偏りが見られる。「双方の意見を併記」など、そう難しくない技術だと思うのだが。(*1)


その2。上のブログつながりで読んだ毎日新聞の記事がツッコミどころ満載なのでツッコんでおこう。
(cache) 死刑:米ニュージャージー州が廃止に 議会下院で法案可決 - 毎日jp(毎日新聞)
「米国では72年に連邦最高裁が「死刑は憲法違反」との判断を示し、各州が死刑を廃止した。だが、76年に最高裁が先の判断を覆したため、死刑を復活させる州が相次いだ。」
http://s01.megalodon.jp/2007-1214-1513-32/mainichi.jp/select/world/news/20071214k0000e030076000c.html
Furman判決(*2)は確かに読み方の厄介な判決だが、「死刑制度それ自体」を違憲としたのは2名の裁判官のみ。もう3名は「この死刑宣告は違憲」という適用違憲判断。
Furman判決を受けた各州の反応は、合憲たりうる死刑制度への改革。州は「如何にすれば死刑制度を維持できるか」を考えた。
Gregg判決(*3)はこの動きも受けた上で、死刑制度それ自体は合憲であることを確認したのであって、Furman判決を「覆した」とは言い難い。もっとも、同日の別の判決は別の州の別の死刑制度を違憲判断している(*4)ので、細かい制度設計に審査を加える法理はむしろここから始まったとも言える。

「この記事を論評しなさい」という試験問題を作るには格好の材料だなぁ(^^;
「米国の死刑執行…。ほとんどは薬物注射によって行われ、連邦最高裁は9月、「むごい罰」を禁じた憲法に違反していないかどうかの検討を始めた。」
lethal injectionが"cruel and unusual punishment"にあたるかというのは、薬物注射一般がどうかという問いではなく、ちゃんとした手順に従って実行されれば苦痛もなく死ねるのだが、必ずしも訓練を受けていない人間が実行すると手順を間違えて苦痛を与える(が周囲は気付かない)、これは合憲か、というかなり限定された問い。ここももうちょっと慎重に書いて欲しい所。

【More・・・】

*1 ただ、「紙面が狭い」というのはあるかも知れない。もっともこれも編集の腕次第。
*2 Furman v. Ga., 408 U.S. 238, 92 S. Ct. 2726 (1972).
*3 Gregg v. Ga., 428 U.S. 15, 396 S. Ct. 2909 (1976).
*4 Woodson v. N.C., 428 U.S. 280, 96 S. Ct. 2978 (1976).
【旧ブログコメント】
トラックバックありがとうございました
勉強になりました。
ありがとうございます。

2007/12/17(月) 21:46:24 | URL | gegenga
ご丁寧にありがとうございます。
マスコミも教科書的なレベルで間違わないで欲しいですね。

2007/12/18(火) 12:51:07 | URL | IZW134
スポンサーサイト

テーマ : アメリカ合衆国 - ジャンル : 政治・経済

21:23  |  アメリカ法  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://izw134.blog74.fc2.com/tb.php/62-dd2e5bdd

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。