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2009.01.23 (Fri)

宣誓

当日書いたとおり、オバマの就任宣誓の瞬間は見ていない。
こんなネタがあったんね。
Obama and Roberts Try the Presidential Oath of Office Again - NYTimes.com
By JEFF ZELENY
Published: January 21, 2009
http://www.nytimes.com/2009/01/22/us/politics/22oath.html?emc=eta1
米最高裁長官、大統領就任宣誓の語順間違える 写真7枚 国際ニュース : AFPBB News
「米憲法によれば宣誓は「I will faithfully execute the office of president of the United States(私は誠実に大統領の職務を遂行する)」と行うと定められているが、ロバーツ長官は語順を間違え「faithfully」をこの部分の最後に持ってきてしまった。オバマ氏は誤りに気づき一瞬言葉を止めた。
……しかしロバート長官が同じように繰り返したため、オバマ氏は最終的には長官が述べたとおりに復唱した。……
ロバーツ氏は連邦控訴裁判所判事を経て最高裁長官に任命される前には共和党政権の法律顧問として働いた経歴もある。ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領は2005年ロバーツ氏を連邦最高裁判事に指名したが、オバマ大統領は上院司法委員会でロバーツ氏の指名承認に反対した22人の民主党上院議員の1人だった。」
http://www.afpbb.com/article/politics/2561088/3708637
参考:
"Before he enter on the execution of his office, he shall take the following oath or affirmation:--"I do solemnly swear (or affirm) that I will faithfully execute the office of President of the United States, and will to the best of my ability, preserve, protect and defend the Constitution of the United States.""
U.S. Const., art. II, sec. 1,
available athttp://www.law.cornell.edu/constitution/constitution.articleii.html#section1
政権側は当初の宣誓は「法的に有効」との立場とのことだが、仮に宣誓の効力に疑義があるとすれば、20日12時~21日19時になされた大統領令等については厳密に言えば問題があることにもなりますね。
2009-01-23 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
■[話題]米最高裁長官、大統領就任宣誓の語順間違える
「こういう経緯があった上で、「faithfully」(誠実に)の語順を間違う、というところに、単なる間違いであったのか、ということを感じさせるものがありますね。
大統領は最高裁裁判官を指名する権限を有しており、現在の米国最高裁は保守とリベラルが拮抗している状態で、今後の人事によっては最高裁の判断に大きく影響する可能性が高く、単なる間違いとは思いにくいものがあります。」
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090123#1232671306

ただ、自分の見方はAFPの論調や落合先生のコメントとは若干異なる。
この件はロバーツの単純なミスと見るべきで、それ以上の意図的なものを読み込む必要はなかろう、と。
理由:
  1. 党派の入れ替わる政権交代を伴うとはいえ、国家元首の就任式典である。こういうコンテクストではpartisanな動機よりもbi-partisanな礼を優先してunityを演出するのがアメリカ的流儀。
  2. そのような“嫌がらせ”をしても、第一義的に非難されるのはロバーツのほうで、オバマ側にダメージはない(*1)。そのような行動を執っても得るものはない。ロバーツもミスを認めている。

無論、カンペを用意しなかったことに「大丈夫だと思うけど間違っても構わないや」というrecklessnessないし“未必の故意”を見出したり、そこまでも至らない“無意識”を見出すという見方もあるかも知れないが、それを立証するのは困難であろう。仮に今後、大統領(+議会)が司法部と対立的になってそれがしばらく続いたとすれば、後の歴史家がこのエピソードをある種の象徴的なものとして“解釈”する、という程度の位置付けになるものと考える。


また、最高裁人事についても私見は異なる。
米最高裁長官、大統領就任宣誓の語順間違える 写真7枚 国際ニュース : AFPBB News
「オバマ大統領はロバーツ長官の影響力を弱めるような最高裁判事を指名する可能性もある。」
2009-01-23 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
■[話題]米最高裁長官、大統領就任宣誓の語順間違える
「大統領は最高裁裁判官を指名する権限を有しており、現在の米国最高裁は保守とリベラルが拮抗している状態で、今後の人事によっては最高裁の判断に大きく影響する可能性が高く、単なる間違いとは思いにくいものがあります。」
以前も書いたが、現在の連邦最高裁裁判官の内、近い将来(=オバマ政権の継続中)に辞める可能性が高いのは、リベラルなほうから順番に2~3人である。その後継をオバマがリベラルな人物で埋めたとしても、最高裁裁判官のイデオロギーのバランスは変わらない。
むしろ、端的に経験値も最も高く、老獪なStevensが抜けるとすれば、短期的には、リベラル側から見て票数が変わらずに票の“質”が下がることにもなる(*2)
従って、保守ブロックの裁判官が急に健康を崩すなどの事態が発生しない限り、“順番通り”だとするとオバマ政権下の最高裁人事(仮にあったとして)によって最高裁の判断が大きく変化するということは、短中期的にはあまりないだろう、というのが自分の見立てである。
Tribe v. Olson - アメリカ法観察ノート
「今一番辞めるのに近いのはリベラル派だとも指摘。高齢なのはStevens、Ginsurgだし、Souterも年齢的にはそれほどでもないが辞めたがっているらしい。」
http://izw134.blog74.fc2.com/blog-entry-98.html
Roberts Courtの保守傾向 - アメリカ法観察ノート
「次の民主党大統領が指名する裁判官がStevens、Ginsburg、(Souterも?)に交代して、各ブロックの基礎票は変わらないまま、KennedyやBreyerがキャスティング・ボートを持つ状態があと10年、2020年頃まで続くのだろう…」
http://izw134.blog74.fc2.com/blog-entry-97.html

【関連】

Kennedy's Court? - アメリカ法観察ノート
Roberts Courtの保守傾向 - アメリカ法観察ノート
Tribe v. Olson - アメリカ法観察ノート

【More・・・】

*1 極端な話、「最高裁長官にもかかわらずこの人間は憲法を分かっていない」と弾劾を招くことすら考えられる。
*2 seniorityからするとStevens、Scalia、Kennedy、Souter、Thomas、Ginsburg、Breyer、Roberts、Alitoの順だから、Stevensが抜け、ScaliaがRobertsと同じ結論に投票すると仮定すると、Robertsが少数意見に回った場合に法廷意見執筆者を指名する可能性が最も高いのはKennedyである。逆に言えば、Kennedyはその点も見越して自らの投票を判断することになろう。
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テーマ : アメリカ合衆国 - ジャンル : 政治・経済

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