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2008.11.29 (Sat)

「脅迫」で逮捕された東大法学部OBについて

無論、「逮捕」というのはそれ自体、実体的評価を決定するものではないわけであるが;
また、表現の自由の大事な自分的には"clear and present danger"なき表現行為を規制することには慎重ではありたいが(*1)


との留保を付した上で、文科省官僚の殺害予告の容疑で逮捕された人物--東大法学部OB--について、一言。
文部科学省の局長らを1週間以内に殺害すると書いて逮捕された25才の元東大生、その正体と軌跡を追う - GIGAZINE
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20081129_realiste0/
realiste0についての覚書
http://anond.hatelabo.jp/20081129200805
自分も巡回するブログのコメント欄等でも暴れ回っていた人物であるので。
そしてあまりの稚拙さと“痛さ”に目を回していたのだが。だいたい教えを請うていながらその相手を罵倒するというのは論外だろう。自分は無関係の傍観者であったにもかかわらず怒鳴りつけたい衝動に駆られることもあったのだが、それに対して粘り強く対応されていたブログ主諸氏には頭が下がる。

ツッコミ所満載の言動を繰り返していた人物であるから全ての点にツッコンでいるとキリがないので、2点+1点のみ。

第一に、氏の「理想」の稚拙さである。何やら崇高な「理想」を抱いていたようであるのだが、(各所で問われていたにもかかわらず)それが何であるのかはまるで説明されることがなかった。
そんなもの、独りよがりの思い込みでしかない。
自らの立場と異なる立場への思いをめぐらせる想像力と、その上で自説を選び取る責任が、公共的討議に参加する前提である。そのような基本的態度を欠く人物が法曹とならなかったのは、喜ばなければならない。

第二に、氏の「教育」への思い入れと、それの裏返しである本件の動機としての逆恨みについてである。
学校で教えられることは全てではない、などということは当然の前提だろJK。それを批判的に相対化していくのが中等~高等教育で身に付けるべき能力であって、それができていないのならばそこまでの器だった、ということである。(*2)


と、基本的には見知らぬ他人であるにもかかわらずこのようにエントリを書いてしまうのは、大学教育とはどのようなものなのだろうかという問いを顧みずにはいられないからである。
前記の諸点は要するに市民として、少なくとも高等教育を受けた市民として当然身に付けておくべきvirtueであろうと思われるわけだが、しかしそのようなものを有していなくとも東大法学部に入学し、卒業できてしまった。

もっとも、本エントリは氏が責任能力を有する市民であることを前提としているが、情報を散見するとその前提自体確固たるものではないようである。
そうだとすれば、誰/如何なるアクターが氏をケアすべきだったのだろうか。大学、だろうか。

【More・・・】

*1 しかし本件は「小女子」事例よりは悪質だと言えそうだ。
*2 この点は氏の「数学」への思い入れに象徴的に現れている。彼は「理想」のモデルとして数学における美を称揚していたようであるが、しかしそこでの「数学」は所詮受験数学の域を超えるものではない。受験数学の問題というのは初めから説けるように組み立てられているものなわけである。
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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

23:50  |  日本社会  |  TB(2)  |  CM(5)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●結局彼もまた、、、

教育の中で完成されて教育のなかで腐って朽ち落ちた
彼が言うクズなんですね。
教育が全てを完成させてしまうっていう勘違いからも
脱け出せていませんし、
自分がその教育って檻のど真ん中にいたってことは、
書いている間には頭に血が上って気付かないんでしょうね。

何より彼の文面、一通り読んでみましたが
他人に理解を求めるために文章を構成する能力がないという点でクズですし
では何故、殺害予告なのか?何故、被予告者が選ばれたのか?
被予告者を殺害することの正当性や結果なにがどうなるのか?
完遂の現実性や方法にも触れていませんし、
これらの論拠が全くしめされていません。

その段階でこのん分の評価はD-以下ですね。
それらの論拠が全く示されていません。
通りすがり |  2008年11月30日(日) 17:20 |  URL |  【コメント編集】

●管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2008年12月01日(月) 23:47 |   |  【コメント編集】

当エントリは、話題の人物(の言動)を批判すること自体ではなく、“困った言動をする人”を反面教師としてどのような教訓を引き出すか、というつもりでいたのですが、、、必ずしもそうは読めませんね。反省。


> 通りすがりさま
件の人物(の言動)に対して批判的である、という点については意見を共通していると了解しましたが;

> その段階でこのん分の評価はD-以下ですね。
> それらの論拠が全く示されていません。
この箇所は、「このん分」を「この文」と解釈しますと当エントリに対する批判だということになりますので、念のために回答すれば、当エントリは論証を目的としたものではない、ということになります。
むしろ、冒頭に述べた通り本件からどのような教訓を引き出すかという備忘、もっと言えば“つぶやき”のようなものである、と。
(私の誤読でこの箇所もそのような趣旨のものではないのであれば失礼しました。)


> 匿名さま
本件では「東大」「法学部」「司法試験受験生」といった属性に焦点が当てられていたことから、あのような言動を繰り返していた人物は、周囲の人々、取り分け同僚学生と教員に対しどのように接していたのだろうか、周囲の人々は彼に対しどのように接していたのだろうか、ということが気になり、エントリ末の「大学」への言及となっています。

制度論レベルでは、ゼミに代表される少人数ディスカッション・メソッドの授業の運用のあり方や教養教育の意義、といった形で定式化できるのでしょうが、個々の教員の構えの問題、教育カルチャーの問題、中等(特に高等学校)教育における批判精神の涵養など、論点は数多くなお茫漠としており、私見はまとまっていません。
IZW134 |  2008年12月03日(水) 15:53 |  URL |  【コメント編集】

●すいません、散文的に書きすぎました。

おおう、すいません。
深く考えずに投稿したつもりはなかったのですが、
要約というか、説明が短すぎましたね。
私も今回の彼の行動は稚拙としか表現ができません。
決して誤読などではなく、単にこちらが散文的に書いてしまったことが原因です。
また前述のクズという書き方は彼の中にあるクズ像が余りに
ゆがんでいたので引用しましたが
あまり気持ちのいい言葉ではありませんねぇ。
失礼しました。

そこで論拠に言及した理由ですが、
むしろ論拠に言及すれば自分の(あえて思いではなく)想いの解決方法が
自分の想いと矛盾してることに気付いただろうということです。

私はいわゆる大学教育なるものを経験していません。
ですからレポートというものに深くは接していた時期は短いものでしたが
ココでこういう風に書き出すのも含めてレポートにまとめるという行為のなかで
矛盾に気付くことはいまだによくあります。
そしてそれが自分の中にある矛盾なのか、社会に蔓延する矛盾なのか
自我の中で判断することは果てしなく難しいと感じます。

それがレポートという方法でなくとも社会と接点を持つようになるとある一定の年齢時期に
ドバっと噴出す時期があると私は思います。
いまわが社にいる若手を見ても大体そういう時期を感じます。
その時期が何時来るか、それは簡単に推測できるものではありませんが、
彼の場合、今がそういう時期だったんだうな、と思うわけです。
彼の場合には自己に内側に向かってひたすら爆発を続けて出た結果が
破綻したものになってしまったようです。

彼の一件のみをみてそう思うわけではないのですが、
大学教育に限らず、小中高も含めて今教育に欠けるものは
物事の解決にあたって「本質とはなにか」、を教えるということだと私は思います。

彼が、大学教育に、社会に訴えたものが犯行予告になってしまったのは
本質を見極められないことが原因ではないでしょうか。
先にも書いた通り、彼のレポートを見る限り何故、官僚の殺害が
解決方法だと飛躍してしまった稚拙な論理は
本質的に物事を解決しようという論理がないことが原因だと私は思います。
すこしでいいので彼の中にマシな本質があれば殺害などということが何の解決にも
ならないということはわかったはずなのですが、、、、

と、いうことで*ただしかろう論拠を導き出す根幹には
本質を見極めるということが必須だと私は思います。
それはいざ大学に上がって大学教育なるものの上だけに
形成されるべきものではなく、
未成年である時期からもっと社会と密接につながって
くだらない生活の中にある矛盾と向き合う、そういうなかで
導きだすべきものだと思います。

と、すいません、眠い頭でタラタラと書いてしまいましたが
私が思うに、今の教育に足りないのは本質を導き出す論理であり、
それが導き出せないがゆえに彼に限らず
昨今の社会的風潮のなかで起きる若者の単純暴走的行為の
原因ではないか、と思います。
それは彼にとっての東大なるものとその教育過程が原因ではなく、
彼の生い立ちも含めての社会環境ではないでしょうか。

まぁ、将来私に子供ができてこうならないよう、と考えるなら
教育も必要ですが重視すべきは社会とのつながりだと思いますねぇ、、、

ああ、、まとまってない(笑
酷いレポートだ。

通りすがり |  2008年12月05日(金) 01:09 |  URL |  【コメント編集】

> 通りすがりさま

ご丁寧にありがとうございます。こちらこそかえってお気を遣わせてしまったようです。
いくつか重要な論点があると思いますが;

1)
私が「大学」に言及したのは、件の人物の学歴に注目があつまったことと、私自身が普通の人より長く大学という場にいることから身近な問題系であること、にあります。「大学」を切り離して問題化する意図はありませんし、むしろより教育に関するより広いコンテクスト--狭義の、学校教育という側面と、広義の「大人になるための勉強」という側面の双方において--位置付けるべきだ、というご指摘には同意します。

2)
「書く」ことの重要性と、学校教育(特に中等教育)においてこれが必ずしも重視されていない、という点についても同意します。

「作文」というとパーソナルな感覚を開陳するような文章(*)を書くことをまず思い出しますが、しかし世の中で(別に物書きでなくとも普通に勤め人として)要求されるのは、相手に分かるように説明したり(説明文)、相手を説得する(論説文)ための文章ですからね(*)。
そしてそうした文章を書くに際して重要となるのが、ご指摘の「論拠」とそのつながりとしての「論理」ということになります。こうした点が、学校教育(特に国語科)において十分に鍛えられていないのではないか、という所見は私も持っています。

(もっとも、
(1)「学級日誌」などというのはそうした教育機能を果たしているのかも知れない;
(2)最近はそうした教育も重視されつつある
(3)最近の若い人は学校の外でメールやブログの形で「書く」機会も多いから、そうした場で鍛えられている、
といった可能性を留保する必要がありますが。)

* 蛇足ですが、「レポート」に言及されているのは連想を喚起されます。直訳すれば「報告書」ですので。ついでにいえば、日本語の「エッセイ」は「随筆」「随想」と同義語ですが、英語で"essay"とは「小論文」を指すことも示唆的です。

3)
「本質」については、私は哲学的には「本質」の客観的実在を想定する立場を採りません。(これは哲学者の間でも意見の分かれるところ…のようですがややこし過ぎてよく分かっていませんが。)
ただ、ご主旨は「表面的な事象に右往左往するのではなく、物事を批判的・反省的に思考せよ」ということを「本質」という言葉を使って表現されているのだと思いますので、この点に異論はありません。

だとすると今度は如何にすればそのような態度を涵養できるのか、ということになるのですが、この点は私もイメージが固め切れていません。
恐らくキーワードは前述の「説得」(そしてその具体化としての「論拠」と「論理」)で、相手が自分とは異なる考えをしているかも知れないということを想定しつつ--もっといえば「恐れ」つつ--、なお相手との協働の可能性を探る、という行動様式を身に付けること、だと踏んでいます。
IZW134 |  2008年12月07日(日) 14:40 |  URL |  【コメント編集】

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