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2008.01.23 (Wed)

フィラデルフィアでゴジラを観る

学部レベルの日本文化論の授業か何かで(?)「ゴジラ」を観るのだが、よろしければ他の方もどうぞというメールが関係者に回ってきた。
そのテのものをアメリカで観るのもオツなものであろうと、覗きにいっていみた。
ゴジラ DVD COLLECTION
  • 『ゴジラ』
  • 本多猪四郎(監督)
  • 1954年・日本

子どもの頃にテレビ放送で観たことがあると思うのだが、さっぱり記憶にない(観た気になっているだけで実は観ていないかも)
いずれにせよ、大人になってから観るのは初めてだし、そういう観点で観るといろいろと気付く。
演技やカメラワークや演出が今の基準だとスムーズじゃないなーとか(笑) まぁ、1954年作品、昭和に直すと29年で、既に50年以上前(*1)だから、仕方ないと言えば仕方ない。この50年間に映画も進化したということだろう。

最初に襲撃される漁村の様子が時代劇に出てくるの長屋のようだったのだが、昭和20年代の終わりにはこれがリアリティがあったのだろうかとか。
あるいは人々の動き方--行動原理と実際の一挙手一投足の両方--があまりプロフェッショナルっぽくないなーとか。(*2)
客船が襲撃されるシーンで、船上舞踏会に女性同士のペアが何の説明もなく描写されていて、当時はそれを何の違和感もなく受け容れていたのだとか。
尾形と恵美子は恋人同士という設定のようだが、せいぜい尾形が恵美子の肩に手を載せるくらいの描写どまりで、あ゛ー当時はこの位が限界だったんだなー(特に子どもも観る作品では)とか。

戦後10年経過していない時期ということで、戦争のモチーフも随所に見出さざるを得ない。
ゴジラが水爆実験からインスパイアされたというのは著名な話だが;
ゴジラの東京襲撃シーンは、原爆よりは空襲のモチーフのほうが強く出ていたような(*3)
芹沢博士(日本のマッドサイエンティストの祖)のラストは特攻隊のモチーフだよな、とか。
そのラストシーンで登場人物が悲しんで劇伴音楽もそういう曲なのに、重ねられてるナレーションが妙に高揚しているのは「大本営発表」への皮肉だよな、とか。
もっとも全体としてみれば、(戦後日本の正統である)被害者史観の枠に収まる。

字幕付きで観ていたわけだが、字幕の出来はあまり良くなかった。明らかに日本のことをあまり知らない人間が作っていた。「大田区」を"Osaku"はないだろう。

【More・・・】

*1 Brown判決と同年。あまり関係ないけど。
*2 ここら辺は、資本主義論の問題系に連なっていく…のか?
*3 本当らしい。
ゴジラが皇居を襲わなかった本当の理由 - 木走日記
「木原浩勝という人が「東京湾岸に姿をみせたゴジラが芝浦、大崎方面から品川、新橋、銀座、国会議事堂など経由しつつ、隅田川からまた東京湾へと至るというゴジラのルートは、要は東京大空襲におけるB29の爆撃ルートの再現だった」と、当時の制作意図を語っているのです。」
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20060210
【2008/04/21 23:50追記】
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