2017年11月 / 10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.16 (Mon)

68 = 911 or 226 ?

こうしてブログ・エントリを書き続けること自体が、テロリズムの完成を手伝っていることになるのかも知れないが;
先日のエントリコメントに対する回答を考えていて、自分が何故、ある種の焦燥感を感じているかが少しクリアになったので、もう一言書く。

秋葉原の事件を「オタクにとっての911」とする見方もあるが、自分はむしろこれを二・二六事件に比定しているのだ、ということに気付いた。
確かに攻撃対象という点では、ワールド・トレード・センターと秋葉原とは、経済活動の中心ないし象徴という点で共通点がある。二・二六事件のような政治の中枢ではなく。何故、そちらを狙わなかったのか、との旨のブロガー氏も多い。

しかし他方、経済・社会関係が不安定な中、政治の無策に閉塞感・無力感を強めているところに対するある種のブレイク・スルーと見る空気があるのではないか。
仮に実行犯がそのようなことを意識していなかったとしても、受け止める側に、そのような視角があるのではないか。
これは、二・二六事件で決起した青年将校たちの心情と共通するものではないのか。
また、911事件での攻撃者はアメリカの“外”から来たのに対し、秋葉原の事件では二・二六事件と同様に政治共同体の“内”から輩出されているという共通点もある。
(無論、グローバリゼーションが進行する中、単純に“内外”で区分することはできないという批判はあろうが、現在でも相対的な差異としてはこのように言っても誤りではあるまい。)
【2008/06/16 21:32追記】
そして自分は、それが怖い。
政治よりもテロルを優先してしまうことが。
確かに自分も、政局の現在には批判的ではある。
しかし、本件を二・二六事件に比定できるのならば--そして二・二六事件は挫折したことで逆説的に、軍国主義への方向性を確実にした。
“あの時”の教訓を生かすのならば、
あえて本件を「ただの粗暴犯」として淡々と処理し、
あえてロスジェネの労働・社会問題を本件から切り離す必要があるのではないのか。

自分も現在の政治を擁護するつもりはないが、
政治システム(a political system; a system of politics)を擁護する者として、そう考えるのである。(*1)
天漢日乗: 秋葉原通り魔殺傷事件(その9)「加藤の乱」就職氷河期世代の叛乱→追記あり
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/06/9_3d6c.html
「加藤の乱」を平成の血盟団事件にしないために - 雑種路線でいこう
「テロリストでさえない非モテ連続殺人犯をヒーローにしてはいけない。けれど彼の凶行を我田引水で意味付けて、安穏としている政権に喫緊の政策課題を突き付けるのはペンの力だ。それで世の中が動いたとして、それは彼の凶行のお陰ではない。」
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080615/pen

【関連】

事物の見え方 - アメリカ発祥の地でアメリカ法を思考する
テロリズムの防ぎ方 - アメリカ発祥の地でアメリカ法を思考する
で、誰をひっぱたくのか - アメリカ発祥の地でアメリカ法を思考する

【More・・・】

*1 そして先のエントリのコメントでは、2005年郵政選挙に言及した。若者が投票に行けば、山が動く、ということのエビデンスとして。政治システムへの希望の綱として。
スポンサーサイト

テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

02:10  |  日本社会  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

>本件を「ただの粗暴犯」として淡々と処理し、あえてロスジェネの労働・社会問題を本件から切り離す必要がある

この点に異論があるわけではない。
しかし、「彼」が暴発した背景(context)に目を凝らすことは、無意味でも、テロリズムを完成させるものでもない。
それは「暴発」以前からそこに存在し、今なおそこに存在するからである。

>政治システム(…)を擁護する者として、そう考える

しかし、政治システムを擁護すればこそ(in defence of politics)、批判の矛先は「現在の政治」を占拠する側にも向けられねばならない。
それが先にコメントさせて頂いた趣旨であった。
もし彼らが「絶望したなら自殺しろ」と宣うのであれば、それは「彼」同様に暴力的である。

cf.加藤智大を単なる異常者と断じてしまうことの危険性
ttp://d.hatena.ne.jp/NaO/20080614#p1

のみならず、事が社会問題に関わる以上、政治システムによって対処できるのか、むしろデモクラシーの問題ではないのか、現在の日本においてデモクラシーの問題として扱うことは具体的に何を意味するのか。

剣はペンより強いのか~秋葉原無差別殺人事件
ttp://blogs.yahoo.co.jp/isikeriasobi/53913922.html

いずれにせよ、問題は「事物の見え方」(社民主義か法と経済学か)とはおよそ無関係であると思われた。
長文にわたったこと、ブログ主のご海容を願う。
isc |  2008年06月16日(月) 22:07 |  URL |  【コメント編集】

語法と力点に若干の差はあれ、この論点についての着地点がさほど遠いとは受け取っていませんが;

私が「政治システムの擁護」を言うのは、「こういう事件があった。だから、~」という言説は避けたい、何故ならばそれを認めると、事件を起こすことで自らの政治的要求を貫徹することを認めてしまうことになるから、という趣旨です。

> それは「暴発」以前からそこに存在し、今なおそこに存在するからである。

この点に同意するが故に、「こういう事件があった。ところで、~」と言わなければならいのではないか、テロルをシステムに侵入させ行く行くはシステムを破壊せしめないために、というのが論旨です。


> 果たして、現在の日本において「彼」のような人々が
> 何らかの「対応」を求める政治的な回路は開かれているのだろうか。
> 批判の矛先は「現在の政治」を占拠する側にも向けられねばならない。

ご指摘の通り、ロスジェネの労働・社会問題は以前から明らかであったことであり、現在の政治的リーダーがこの点十分な認識を持っていない(持ってこなかった)のは無能であるか不誠実であるかその両方である、という罵倒に私も参加することにやぶさかではありません。

他方、
(私は「デモクラシー」の語を、政治システムにおける正統化の根拠とシステムの動作のあり方として使用しますし、それ以外の正統化は現代では脆弱なものとならざるを得ないと了解していますが;)
ではその「デモクラティックな」「政治システム」において現下の問題に対応する可能性があるかと問えば、その希望はある、若者が投票に行くことで流れを変えることは可能であることは、(皮肉な逆説ではあるが)郵政選挙で示されているではないか、と指摘したところです。
(デモをやれとかロビイングをしろとか、“スーパーポリティカル”な「行動」までは求めていないことにご留意下さい。「投票に行く」という行動だけでも、変わる可能性は十分にあるのではないか、と。)


また、事は(狭義の)政治の領域の問題に尽きないのではないか、との指摘は重要ですし、私も政治の問題に還元するつもりはありません。
しかし、経済システム内在的な帰結として現在の状況があるとすれば、他のシステム経由で介入していくより他なかろう、というのが基本的な視角です。(ただその際にも、「これはケシカラン、だから禁止」とするのでは機能しない虞がありむしろかえって困った状況に陥る可能性もある、ということまで考えて政策デザインすべきだ、というのが先のコメントで「社会科学的センス」として言及した点です。)
持続可能な日本的経営へ向けて選択労働制を - 雑種路線でいこう <http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080613/nep>


> 問題は「事物の見え方」(社民主義か法と経済学か)とはおよそ無関係であると思われた。

こうして思考を詰めていく過程で、この点の関連性は抽象的なレベルに留まるか、とも思われました。
ただ、当初そう書いた趣旨を本エントリのポイントに関連させてdefendすれば、個人の行動の契機において環境決定的要因を重視するか、自由意思/自律を重視するかという態度の差はあるだろうし、そして後者のほうがより「こういう事件があった。ところで~」という言説を紡ぎ易い、という位置付けになるかと考えています。
IZW134 |  2008年06月17日(火) 10:30 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://izw134.blog74.fc2.com/tb.php/213-fefd168b

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。