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2007.12.26 (Wed)

After Tasini

Tasini判決(*1)といえば集合著作物に関する著名判決。
ちょっと気を抜くと「タニシ」と読んでしまう…はいはい、私だけですね。
ニューヨーク・タイムズ等の新聞社等が、記事等をデジタル・データベースに掲載することをライセンスした。自社記者による記事については職務著作だっただろうから問題なかったのだろうが、フリーランスの記者についてはそういうわけにはいかない。しかし、こうしたデジタル・データベースでの利用については、記者と新聞社の間でのライセンスはなかった。にもかかわらず出版社がデジタル・データベースへの記事等の掲載をライセンスしたので、新聞社とデジタル・データベース・ベンダーを訴えた、という事例。
最高裁の解答:新聞社のライセンスは17 U.S.C. §201(c)によって正当化されない。フリーランサーらの勝ち。

さて、本題はこの戦後処理。
新聞社&データベース・ベンダーとしては、今後についてはライセンス条項を挿入すればよろしい。

ではこれまでの記事については?もちろんフリーランサーらから許諾を得ていなかったのが問題なので、許諾を得ればよろしい。
Tasini最高裁判決を受けて、この問題をめぐるクラス・アクションが起こった。正確にはクラス・アクション自体は元々あったのが、Tasini最高裁判決を受けて再び動き出した。
原告クラス側弁護士と被告側があらかたの合意に達した上で、連邦地裁にクラスの認証&和解案の承認を求めた。典型的なsettlement-only class actionですね。しかし、この和解案では不利に扱われている原告クラス・メンバー――具体的には、著作物(記事等)を著作権局に登録していない著作者--がこれに異議を申し立てて上へ持っていった。
第2巡回区は「ちょっとマテ。そもそも事物管轄権(*2)があるのか?」と問うた。
In re : Literary Works in Elec. Databases Copyright Litig., 2007 U.S. App. LEXIS 27558 (2d Cir. Nov. 29, 2007)
  1. 侵害訴訟の要件としての著作権局への登録(*3)は管轄権の根拠にかかわる(jurisdictionalな)ものである。
  2. クラスを構成する個々の請求は事物管轄権を具備していなければならない。
  3. この理はsettlement-only class actionでも同様である。
  4. クラス中に登録された著作物に基づく請求とされていない著作物に基づく請求が混在するからと言って、後者に付加管轄権を及ぼすことはできない。
…個々の部品の判断はそうかなと思うのだが、組み合わさると結局、何もできないことになってしまう。

この場合、どうすればいいのか。
データベース・ベンダーとしては…黙ってデータベースに載せちゃえばいいのか。まぁフリーランサーが著作権登録をして侵害訴訟を起こされたら確実に負けるが(笑)

フリーランサーとしては?
もちろん登録する、という選択肢はある。さもなければ、データベース・ベンダーに対しては手も足も出ない。
新聞社とは契約関係に立っている以上、(州裁判所で)契約に基づく請求を立てることは考えられる。しかし、ここで新聞社が起こしている債務不履行は著作物を複製し得る範囲・条件の逸脱である以上、侵害訴訟と同様の請求になり、連邦著作権法によって専占されてしまうとも考えられる(*4)

そもそも(settlement-only)クラス・アクションで問題を処理しようとしたのは、
新聞社・データベース・ベンダーからすれば大量のライセンスを一々得ることは大変だ、という考慮だし、
フリーランサーとしては、細かい記事等に一々著作権登録をするのは大変だ、という考慮に基づく。
それを「管轄権がないからダメ」と言われてしまうのはキツイだろう(*5)
では州裁判所のクラス・アクションでならどうだろうか。これが成立するかは、著作権登録がjurisdictionalであると言った場合に、著作権訴訟の連邦裁判所への専属管轄(*6)を解除するような意味で"jurisdictional"なのだろうか、という論点に依存する。盲点。要調査。
あるいはCAFAの出番(*7)か。
Appeals Court Voids Agreement to Pay Freelancers for Work Published on the Web - New York Times
By RICHARD PEREZ-PENA
Published: November 30, 2007
http://www.nytimes.com/2007/11/30/business/media/30copyright.html?ex=1197262800&en=5a646c20368aa1a8&ei=5070&emc=eta1

関連:
In re : Literary Works in Elec. Databases Copyright Litig., 2007 U.S. App. LEXIS 27597 (2d Cir. Nov. 29, 2007)
上の訴訟の担当裁判官のうち、2人が原告クラスのメンバーかも、ということで回避すべきか。しなかった。
ちなみにこの2人は上記訴訟では法廷意見と反対意見に分かれている。
しかし3分の2は多いな(笑)
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テーマ : アメリカ合衆国 - ジャンル : 政治・経済

23:03  |  アメリカ法  |  TB(2)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2007.12.26 (Wed)

スタイルシート

レイアウトが狂っていると指摘を受けまして確認したら、確かにそうでした。
IEが"margin-left:20em;"というのをうまく解釈してくれなかったようです。
普段はFirefox使いなので気付きませんで失礼しました。
(それ以外のブラウザに至っては未知の領域です。どんな感じですかー)

というわけで修正のためにスタイルシートをうにょうにょいじってみる。
どうもem単位の長さ指定がうまくないようなので、position:absolute;で強引にpx単位でボックスを配置してしまうことにする。
widthプロパティとmargin、paddingプロパティの関係や、paddingを%で指定した場合の解釈がIEとFFでは全然違うようなのを発見してギョっとするのを、現物合わせで強引に落とし込む。
00:57  |  未分類  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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